早く行きたいなら一人で、遠くへ行きたいならみんなで【クリエイターズヒントラボ #02】

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皆さんこんにちは!
RYOZEN Scratch Creationsでライター担当。イカヅチホマレです。
これでRYOZENのコラムも2回目。
現在3つ目のインタビューも終了し、メモを起こしているところなのですが、「この方の考えは面白いな。こういうところが素敵だな!」と毎回感じております。
自分も転職活動にあたって自分の人生について考える機会が多く、人の考えに触れ、自分の考えも深まっていくなと感じています。
それでは今回もいってみましょう〜!
前回のお話:みなせしゅんさんの異業種からフリーランスになろうと思った経緯と、その道のりについて。
今日のゲスト、みなせしゅんさん。
今日のゲストは、クリエイティブギルド「RYOZEN Scratch Creations」代表のみなせしゅんさんです。
みなせさんはグラフィックデザインからWEBデザイン、フロントエンドからバックエンド、動画配信などを手がけるマルチクリエイターさんです。
前回では異業種からフリーランスになろうと思った経緯と、道のりについて語っていただきました。
今日は「RYOZEN Scratch Creations」を作った経緯とギルドを作り上げていくためにやってきたことのお話をベースに、なぜチームで働こうと考えたのか、チームで働くことによってどんなメリットがあるのかについてお話を聞いていきます。
あなたの人生にターニングポイントを
ホマレ まずは読者に向けて、RYOZENの活動について聞かせてください。
みなせ RYOZENはクリエイティブギルドと銘打っていて、キャッチコピーには「あなたの人生を掻き立てるクリエイティブギルド」を掲げています。
「あなたの人生をよりポジティブに変えるきっかけを作りたい」をビジョンにしています。
RYOZENのコンセプト(Aboutより引用)
人生が変わる「爪痕」を。
RYOZEN Scratch Creationsは、
あなたの人生を掻き立てるクリエイティブギルドです。
以下の7つの分野で、皆様の人生を引っ掻くモノづくりをしていきます。
「RYOZEN ScratchCreations」というギルド名に込めた想い
RYOZEN 一目瞭然の Scratch 爪痕を残す Creations モノづくり
RYOZEN Scratch Creationsは、
あなたの心に「一目瞭然の爪痕」を残すべく、
活動していきます。
みなせ 僕がかねこあみさんの作品に出会い人生がポジティブな方向に変わった時のように、他の方にもそういった「人生のターニングポイント」を提供することができたらいいなと考えています。(詳しくは「クリエイターズヒントラボ#01」にて)
ホマレ RYOZENでは主にどういった活動をされているのでしょうか?
みなせ 活動は、主にグラフィックデザイン、Webデザイン、企画、動画配信などを行なっています。
ホマレ メンバーについても教えていただいてよろしいでしょうか?
みなせ メンバーは私、企画・プログラミング・WEB系・デザイン担当のみなせしゅん、
ゲーム関係と女性向けWEBデザインや、イラスト担当のしずきさん、
保守管理に強いWEB制作や、デザイン担当のなむるさん、
学生でありながら法人の仕事も担当するグラフィックデザイナーのオオカワラチェリーさん、
コラム「クリエイターズヒントラボ」のインタビュー・執筆や、デザイン担当のイカヅチホマレさんです。
ホマレ メンバーにはデザイナーの方が多いのですね。
自分の紹介も入っていてちょっと嬉しいです…!笑
みなせ ホマレさん、今回のインタビューが初仕事ですもんね笑
ホマレ 笑 ギルドメンバーに対して、こういったことをやっていきたいです
と伝えていることはありますか?
みなせ そうですね。メンバーそれぞれが自分の強みを活かせるような、やりたいことができるような組織を目指したいと考えています。
今はデザイナーの方が多い組織ですが、今後は別の業種の方ともクリエイティブを作り出していきたいと考えています。
それぞれが自分のやりたいことをするためのギルド
ホマレ みなせさんはフリーランスとして働いていた訳ですが、その後クリエイティブギルドを立ち上げられましたよね。
RYOZENを作った目的、きっかけは何だったんでしょうか?
みなせ 「自分のやりたいことだけやって生きたい思い」がきっかけですね。
やっぱりどうしても、やりたくない仕事はやりたくなくて。
じゃあどうしたらやりたくない仕事を回避できるんだろう?って考えた時に、「自分と異なる得意分野を持つ誰かと仕事を共有して、それぞれがやりたい部分だけを担当できたらお互いに幸せじゃない?」と思いついたのがきっかけでした。
そしてこの働き方を叶えるには、思想に共感してくれるメンバーを集めた組織が必要だと考えました。
その上で、どういう組織の在り方が理想なんだろう?と考えた時に、たまたまTwitterで「ギルド型組織」という単語を見かけ、これだ!と思ったんです。
そもそもギルドとは?
このギルドという形は、社員契約は結んでないけど、「情報・案件共有・働く場」など会社的な機能はシェアする、新しいフリーランスの融合体です。日本の制作会社においては、エンジニア・UI/UXデザイナーを集めた「THE GUILD」さんが先駆者だと認識しています。
【ご報告】ブルーパドルの社員を全員フリーランスにして、ギルド化します!
https://note.com/sato_nezi/n/n7ffe7a4346c1?fbclid=IwAR1Oq2fHteILugCB5JYT89oYukGV3_4XTGWqTUudKFei-6sVWAVptxvbiXQより引用
ホマレ そこでギルドを作ろうと考えたんですね。
ギルドを作るにあたってどんな思いがあったのか聞かせていただけますか。
みなせ 先ほど申し上げたように、基本的には「自分たちのやりたい仕事しかやりたくない」と考えていました。
自分がデザイン得意であればデザインを担当し、WEBが得意な方にはWEBの仕事を、と分業して働きたいと考えていました。
それぞれが自分のやりたいことをするためのギルドにしたいと考えたんです。
ホマレ 分業して働きたい、各々が自分のやりたいことをする。
この2つを満たす理想的な形がギルドだったんですね。
ギルドの皆で協力して作り上げたWebサイト
ホマレ RYOZEN設立からしばらくしてサイトが開設されましたよね。
日々の制作状況を公式アカウントから発信されていたので、ついにあのサイトができたんだ~!と嬉しく思っていました。
みなせ わーありがとうございます!笑
ホマレ みなせさんはサイト開設にあたり、どの部分を担当されたんですか?
みなせ CMSの開発とデザインの一部と、コーディングの一部をやっていました。
裏側のCMSを主に担当していて、制作実績の管理、メンバー管理画面、お問い合わせを管理する画面などを作りました。
CMSとは?
CMSとは、コンテンツ・マネジメント・システム(Content Management System)の略です。
ホームページは、通常HTML(文章構造を指定するための言語)や
CSS(デザインやレイアウトに必要な言語)といった専門言語を用いて構築します。
CMSは、そうした専門知識が無くても容易にWebサイトを制作・管理できるシステムです。
みなせ 特に大変だったのがRuby on Railsを使った制作です。扱うのが初めてのプログラミング言語かつサイト制作自体も初めてだらけだったのでかなり大変でした。
Ruby on Railsとは?
Webアプリケーションフレームワークです。
そもそもWebアプリケーションフレームワークとは、
動的なウェブサイト、Webアプリケーション、Webサービスの開発をサポートするために
設計されたアプリケーションフレームワークのことを言います。
みなせさんが担当したRYOZENのサイト管理画面です。
「あまり表に出す機会もなく結構寂しいのですが、こんな感じで意外としっかりした作りになってたりします…(笑)」(みなせさん談)
「クリエイターズヒントラボ #01」の記事編集画面です。RYOZENの記事たちはここから生まれていきます。
「カテゴリの設定ができたりタグ付けができたり、公開日を設定できたり等、ブログを書くための基本機能はほぼ全て盛り込んでいます。設計とプログラミング、大変だったなあ(小声)」(みなせさん談)
ホマレ サイトの見た目に関するデザインもデータの編集の部分も作っていたのですね。
他の部分はメンバーの方にそれぞれお任せしたんでしょうか?
みなせ 実は、最初は一人で全部作ろうと考えていたんです。
多分「デザインからコーディングからプログラミングまでやるみなせしゅんすげー!」ってなるじゃないですか……(笑)話題になって良いかもしれないなと!
ホマレ あれを一人でですか…!?(笑)
みなせ (笑)
でもそんな時に、以前ある経営者の方から「ワンマンで全部やるのはもちろん凄いんだけど、それだと時間的にもスキル的にも限界があるから絶対にチームでやったほうがいいよ」とお叱りを受け、その時にこんな言葉を授かったことを思い出しました。
その言葉とは「早く行きたいなら一人で、遠くへ行きたいならみんなで」です。
これはアフリカのことわざだそうで、「一人でやるのは確かに手っ取り早いけど、長い目で見たら誰かと協力したほうが断然いい」という意味だと解釈しています。
この言葉から、これからメンバーとギルドを一緒にやっていくにあたって、長い目で見ると「みなせしゅんが一人でサイトを完成させて称賛をもらうこと」よりも「皆で協力してサイトを作り上げ、メンバーそれぞれが称賛をもらうこと」のほうが大切なのではないかと考えたんです。
なので親しくさせていただいていた方にお声がけし、協力していただけないかお願いをしました。
実際、このWEBサイトはギルドの良い制作実績になったと思いますし、みなせしゅん一人で作るよりも遥かに完成度の高いものになったのではないかと考えています。
特にデザインの面では走るとりさん、コーディングの面ではなむるさんに本当にお世話になりました。
この場を借りて改めてお礼申し上げます。ありがとうございます。
ホマレ 判断に迷ったときに、教えていただいた言葉を思い出して考える材料としていったのですね。
メンバーがやりたいことができるプラットフォームに
ホマレ 今後、RYOZENでこういうことをしたいと考えていることはありますか?
みなせ はい。オリジナルコンテンツ×クライアントワークの2本の柱で、「皆様の人生がよりポジティブに変わるきっかけ」を創り出していきたいと考えています!
そのため、兎にも角にも信頼と知名度を得なければならないと考えています。
やっぱり得体の知れない組織には誰も仕事を依頼したくないですし、せっかくオリジナルコンテンツを発信しても見てくださる方がいなれければ、自己満足で終わってしまうので。
ロードマップとしては、まずオリジナルコンテンツを発信することで知名度を上げつつ、しっかりモノづくりができる組織なんですということをアピールしていきたいです。
その実績から信頼を得てお仕事を依頼いただけるよう、繋げていければと考えています。
ゆくゆくはメンバー複数人で取り掛からないと完成に持っていけないような大きめの案件にも挑戦させていただきたいです。
ホマレ これからの活躍も楽しみですね!
最後に、RYOZENをどんな場所にしていきたいと考えていますか。
みなせ 「メンバーそれぞれがやりたいことを実現できるプラットフォーム」にしていきたいと考えています。
組織ってやっぱり、可能な限り全員がWin-Winの関係になれることが理想だと思ってるんです。
まずはそれを目指したいですね。
例えばですけど、「紙媒体のデザインをやりたい!」「パッケージデザインをやりたい!」ってメンバーがいたとします。
でも、そういう仕事って実績がないとなかなか舞い込んできませんよね。
そこで紙媒体のデザインとパッケージデザインが必要になる企画を考えるんです。例えばボードゲーム制作とか。
ボードゲームなら説明書が必要になりますし、もちろんパッケージも必要になります。
この部分のデザインを、それぞれやりたいメンバーにお願いするんです。
ゲーム本体はみなせしゅんが作りたい部分なので、みなせしゅんがやります。
「仕事がないなら作ればいいじゃん!」って考え方ですね。
こんな感じでメンバー全員のやりたいことが噛み合う企画を作っていければ、やりたいことを実現できるプラットフォームになれるのではないかと考えています。
そうして生み出された創作物で、周りの皆さんにも楽しんでいただけたらそれはもう最高に幸せだなと思っています!今後の動きにもぜひご注目いただきたいです。
読んでいる方へメッセージ
ホマレ ここまでRYOZENがどういったギルドなのか、なぜチームで働こうと考えたのか、チームで働くことによってどんなメリットがあるのかについてお聞きしてきました。
最後に、読んでいる方に人生のヒントとなりそうなメッセージをお願いします。
みなせ そうですね……。いろいろお話をしましたが、この記事のタイトルでもある「早く行きたいなら一人で、遠くへ行きたいならみんなで」という言葉がやはり全てを物語っている気がします。
自分一人で動けば意思決定もスムーズだし、誰かと認識合わせをする必要もないのでいろんな物事が早く進みます。
それに比べて、誰かと一緒に動こうとすると意思決定にも認識合わせにもコストがかかりますし、スケジュール調整や諸連絡、マネジメントなどなど、やること考えることがかなり増えるのでスピード感はどうしても落ちてしまいます。
なので一人で動く方が楽なのは確かなんです。
自分も元々は「一人で全部できたほうがスピード感持って取り掛かれるし、いろいろ楽だから誰かと一緒に仕事するとかは無いだろうなあ、スキルが足りなかったら習得すればいいだけだしなあ」と思っていました。
まさに「早く行きたいなら一人で」の思想ですね。
でも一人で動くことにキャパの限界を感じ、経営者の方からも「チームで動いた方がいいよ」とお叱りを受け、じゃあチームで動いてみようとRYOZENを立ち上げて実際にチームで動いてみた”今"であれば、「遠くへ行きたいならみんなで」の意味が理解できます。
一人で全部を担当するよりも、仕事を分割してそれぞれ得意な方にお願いしたほうが、スキル習得の時間を節約できる上に自分で作るよりもクオリティが高いものになる、という当たり前のことにやっと気付いたんです。
ですので、今ワンマンで全てをこなそうとされている方は、ぜひ周りの方の力を借りてみてください。
始めは色々と大変かもしれませんが、うまく噛み合い始めたらコストを上回るメリットをきっと実感できると思います。
ホマレ みなせさんありがとうございました。
自分ができないことも、それが得意なメンバーと力を合わせることでもっと良いものを作ることができる。それがチームであることの強みなのですね。
あとがき
ホマレ 自分だけでは達成できないことをチームメンバーで補い合いながら、挑戦できる仕事の幅を広げていく。
コロナの影響で働き方が問われる今、考えるための一つのヒントとなれば良いと思いました。
これからの「RYOZEN Scratch Creations」の活躍が私もとっても楽しみです!
次回はRYOZENメンバー、なむるさんのお話を私とみなせさん2人で聞いてきました。
座談会のような和やかな雰囲気でインタビューしておりますので、お楽しみに〜!
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