コラム 2020-08-08

自分の強みを見つけたいときの対処法【クリエイターズヒントラボ #03】

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自分の強みを見つけたいときの対処法【クリエイターズヒントラボ #03】

Contents

    皆さんこんにちは!ライターのイカヅチホマレです。

    この企画では、「様々なクリエイターさんにインタビューし、その価値観をシェアすることで読者の人生がちょっとポジティブに変わるヒントをお届けする」をテーマに記事を連載していきます。

    実はここ数日、RYOZENで企画しているサービスのリサーチに取り組んでおり、いろいろな方にご協力いただいています。各メンバー悩みながら新しい領域に挑戦しておりますので楽しみにしていてください!※まだ計画段階なので、予定が変更になる場合があります。

    それでは今回もいってみましょう~!

     

    【前回までの記事】

    挑戦しながら悩むことで、道は開ける。【クリエイターズヒントラボ #01】

    早く行きたいなら一人で、遠くへ行きたいならみんなで【クリエイターズヒントラボ #02】

     

    今回のゲスト、なむるさん。

    なむるさんはクリエイティブギルド「RYOZEN Scratch Creations」のメンバーとしてWebデザイン、コーディング担当をしています。私やみなせさんとはボードゲーム仲間でもあり、普段から仲良くしてもらっています~!(笑)

    今回はなむるさんの撮り鉄時代大学で取り組んだ語学についての話をベースに、「自分の強みを見つけられず悩んだ時の対処法」を聞いていきます!

     

    ホマレ 今日はよろしくお願いします。

    みなせ よろしくお願いします。

    なむる よろしくお願いします〜。

    ホマレ 今日の3人は普段から付き合いがあるのでなんだか気恥ずかしい感じがします…(笑)

    なむる 分かります(笑) あんまりお知り合いの方に(仕事への想いの話)しないようにしているので、とくに恥ずかしいです(笑)

    ホマレ えーそうなんですか!

    みなせ ちなみに何ででしょう?

    なむる うーん、恥ずかしいからですかね(笑) 家族に恋人の話しないのと同じような感覚かもです。仕事に対する熱い気持ちはあると思ってるんですけど、知り合いの方に話すのは恥ずかしい…!と思っています。

    みなせ 今日はそんな熱い話も聞いていきたいです!(笑)読んでいる側からしたらありがたいことしかないので!

    ホマレ そうですね!どんどん聞いていきましょう!(笑)よろしくお願いします。

     

    鉄道好きから写真が趣味に

    ホマレ なむるさんとは普段から仲良くしてもらっていて。instagramもフォローしてるんですけど写真を撮るのが上手いな〜!と以前から思ってました。写真の技術はどこで身に付けたんでしょうか。

    なむる あまり人に言ってないんですけど…私実は鉄ヲタで(笑)

    ホマレ おおお!めっちゃいいですね!!

    みなせ おお!(ホマレ・みなせさん興味津々)

     

    鉄オタとは?

    「鉄道オタク」の略。鉄道関連の物事を趣味として愛好している人を指す語。今回の場合は鉄道の撮影が好きな人。

    引用:Weblio辞書より

    https://www.weblio.jp/content/%E9%89%84%E3%82%AA%E3%82%BF


    なむる はい。大学4年の時に気づいちゃったんですけど。旅行するたびスマホでやけに電車ばかり撮ってる人だったんですよ。ずっと、なんか鉄道の写真撮るの好きだなあ〜と思っていて。大学4年の頃にたまたま鉄道の師匠と出会って、その人との出会いがきっかけで「そうか自分鉄道ヲタクだったのか!」と気付けたんですよね。同世代くらいの方なんですけど、ポートレート撮影や撮影のアシスタントとして学生時代から活動している方だったんです。

    みなせ それはもうプロとしてやっているって感じですか。

    なむる そうですね。本業は大学生だったんですけどお仕事でポートレートの撮影をしていたり。なにより趣味で撮っていた鉄道の写真がとにかく綺麗で。撮った写真をSNSにあげていたんですけど、それが何度かバズったりもしてるガチの撮り鉄だったんですよ。

    ホマレ すごい…!

    なむる 一緒にスマホで撮っている時から、その子が「こうすると綺麗に撮れるかも」と教えてくれていて。そのアドバイスを元に撮ると鉄道が一番美しい形で撮れる、みたいな(笑)

    ホマレ おおお、愛を感じる…!

    なむる ヲタク精神満載で(笑)どうしたらこの速く動く物体を、風景と共に(写真に)きれいに収められるのかを追求していて。そのために本を読んだりとか…。

    みなせ 本?

    なむる 『鉄道ファン』とか『旅と鉄道』とか鉄道系の雑誌があるんです。あとは写真自体を綺麗に撮るための入門本とか。何冊か買って学んでいました。好きなものを追いかけているうちに、景色の写真が前よりもちょっと上手に撮れるようになったと思っています。


    ▲桜と鉄道の写真

    ホマレ こちらがなむるさんの撮り鉄時代の写真ですね。春の匂いがフワッと香る空気感が素敵です…!

    なむる わーありがとうございます…!北区の飛鳥山公園にお花見に行った時の写真です。江戸時代からの桜の名所で100年前から走っている都電荒川線が、春の風景に溶け込んでいる様子が綺麗だなあって思って撮りました。

     

    ▲先日撮影した初めてのポートレート

    ホマレ こちらはなむるさんが撮影した写真ですね。男性の左上から降り注ぐ光がとても綺麗です…!

    なむる わーありがとうございます!お知り合いのカメラマン兼ライターさんを撮影した時の写真です。誠実で、職人肌で、親しみやすいお方なので、人柄を撮りたいなあと念じておりました。ポートレートって本当に難しいですね…!(笑)

     

    「好き」を続けていくために

    ホマレ ここまでなむるさんの好きな写真について伺ってきましたが、なぜそんなに「好き」を突き詰められたんでしょうか?

    なむる 周りで一緒に楽しんでくれる類友がいたからかもです。

    ホマレ なるほど。一緒に続けられる仲間がいるから続けてこられたのですね。

    みなせ たしかに自己満足だけだとなかなか続かないですもんね……!自分の起こした行動とか作ったモノに対して「いいね!」とか「すごい!」とか反応をもらえるほうが楽しいですし、続けやすいのはめちゃめちゃわかります。

    ホマレ 「好き」を続けていくうちに途中で飽きちゃったり、辛くなったりして辞める人もいるかと思います。なむるさんは途中でやめたくなったことはありましたか。

    なむる 途中でやめちゃった「好き」もたくさん、いやむしろそっちの方が多かったですよー!生け花や英会話、レジンアクセサリー作り、マラソン、読書日記…。手話は4年間サークルで学んでいたんですけど結局習得できなかったですし…。思い返すと、すんごいたくさん出てきます(笑)いろいろやってみた中で、自分に合うものが残っただけなんだと思います。

    ホマレ いろいろと挑戦してみて残ったものだったのですね!

    みなせ なるほど。とはいえ向き不向きがわかるだけでも儲けもんみたいなところもありますよね。後々に効いてくるというか。例えばですけど、何か別の新しいことに挑戦しようとした時に「あの時挑戦したあれは向いてなかったからこういう系には手を出さないでおこう」みたいな判断ができるようになるのは大きなメリットだなあと思います。

    ホマレ そうですね〜!写真で身につけられたと思うスキルはありますか?

    なむる カメラはまだまだ下手くそなのですが写真の余白を考えたり、見て欲しい部分をどうしたら見てもらえるようになるのかを考えたりするので、撮りながらデザインの勉強にもなっている気がします。あとは背景の素材に困った時に自分が撮った写真ぼかしまくって使っちゃったり…(笑)

    ホマレ なるほど。見る視点であったり、写真加工のスキルとしてもWebデザインの仕事の上でも役立っているようですね(笑)

    みなせ 写真が趣味だったからこそ生まれた強みですね……!写真を嗜んでないデザイナーさんにはきっとできないですもん。

    ホマレ そうですね!デザインを見る視点で言うと具体的にどういったスキルが身につきましたか?

    なむる 「一番いい状態」を考えるスキルですかね。

    ホマレ 「一番いい状態」とは?

    なむる 「これいいなあ!どうしたらこの感じ伝わるんだろう!!」って考えて近づいたり、角度を変えたり、ピントをずらしたり、いろんな選択肢を自分の中で作って試す習慣が身につきました。

    ホマレ なるほど。観察するときの視点ですね!

    みなせ 自分の中で仮説を立てて試すことが自然にできるスキルはデザインする時だけでなくどんな事をする時でも役立ちますし、めちゃめちゃいいですねそれ…!

    ホマレ そうですね。マクロの視点とミクロの視点、どちらもデザインにとって重要な視点だと思いました!普段RYOZENで一緒にお仕事をしているときにも、なむるさんの着眼点にすごく助けられています。この頃からなむるさんの観察力が磨かれていたのかもしれませんね。

     

    探究心が進む道を作る

    みなせ そういえば普段のなむるさんの言葉選びはユニークですごく良いなと思っていて。例えばTwitterで見たものだと「ついほろりしてしまう」だったり、「ポツポツしている」「よりよくしようぜ文化」とか。「自分の個性を出す」を意識して、そういった言葉遣いを選んでいたりするんでしょうか?

    なむる (笑)そこは無自覚で使ってますね。「言葉選びが変わっている」だとか「擬音語が多い!」はよく言われます(笑)「新しく覚えた言葉は使いたいよな精神」を大学で覚えてしまって(笑)

    ホマレみなせ (笑)

    なむる 大学だと周囲もそんな感じだったんですけど、卒業してみたら世間は使っていなかった、みたいな感じです。

    みなせ なるほどー!元々仲間内で使っていた言葉遣いだったんですね。 

     

    日本語学を学んでいた大学時代。マニアックなゼミだった?

    ホマレ 先ほど大学の話も出たんですが、文学部だったんですね!どういったことを学んでいたのですか?

    なむる 私立の4年制大学文学部だったんです。日本文学を専攻していました。

    みなせ それは何をするところなんですか?

    なむる 日本史をやっている人と勘違いされるんですけど、国語の延長のような感じです。古典や現代文学を読んだり、評論を追っかけている人もいました。

     

    評論とは

    物事の善悪・価値などについて批評し、論じること。また、それを記した文。

    引用:コトバンクより

    https://kotobank.jp/word/%E8%A9%95%E8%AB%96-613635

     

    なむる 私は日本語学を専攻していて、特に文法的な部分を学んでいました。

    ホマレ 日本語学とは?

    なむる 日本語の意味とか使われ方を研究する学問分野です。

    みなせ 高校までの国語っていろんな単元(漢文・古文・現代文など)があるじゃないですか。その中のどれかを特化してやるってイメージですか?

    なむる 2年までは基礎として漢文・古文・現代などを幅広く受講して、3年次から専門的なゼミを選ぶって感じです。私は日本語学ゼミに入ったんですけど1学年に5人しかいないマニアックなゼミでした(笑)

    ホマレ これまたすごいマニアックな(笑)どういうものかちょっと教えてもらっていいですか?

    なむる 「和語副詞」っていう日本語学の中でもすごくマニアックなジャンルでした。

    ホマレ 「和語副詞」?

     

    (和語)副詞とは

    文の中でほかの言葉の意味をくわしく説明する語のこと。

    活用がない体言で、「すっかり」「ずっと」「すやすやと」などが副詞です。

    引用:pro writersより

    https://prowriters.jp/grammar/adverb

     

    なむる 「まあまあ」、「だいたい」、「おおよそ」の違いを調べていました(笑)それらの言葉の持つ本来の意味と現代で使われている意味を調べて、辞書に載っている言葉がふさわしいのか、もっといい表現はないかを調べていました。

    ホマレ すごいマニアック…!(笑)過去から今への変遷を調べていたって感じですか?

    なむる 過去から今への変遷も調べますし、類義語同士の差異も調べていました!先生が辞書を作っている方で「調べた言葉の意味で良い説明があったら、辞書編集部へ送ろうね」なんて話もあったんですよ。

    ホマレ ええー!辞書に載るんですか。夢がありますねそれ…!

    なむる そうなんですよ!夢があるんですよー!辞書を見比べることがメインだったので、図書館に籠もって辞書を見比べて、パソコンでの検索を繰り返していました。

    ホマレ それって活字が元々好きじゃないとなかなかできないですよね!

    なむる そうですね〜!活字が大好きなんです(嬉しそうななむるさん)読書好きもそこからきているかもしれません。

    みなせ 日本語のどの部分にそんなに惹きつけられるんですか。

    なむる 日本語の言い回しって豊かだなと思って。日本語って比喩表現があって、言い回しによってその人の個性が出るんです。そういうところが、日本語ってすごいな~って思います。例えば小説とかでも、誰が書いたか見なくても読んでいるとその作者っぽさが出ていたりもして…!日本語のそういった表現の豊かさに惹かれていました。

    ホマレ なるほど。日本語が好きな気持ちがあったからこそ、いくつもの辞書を見比べたり、たくさんの本を読んで違いを探したりなども楽しむことができたんですね。

    みなせ やっぱり好奇心強い‥!そして言われてみれば、なむるさんの言葉にはよく副詞が出てくるなあと思いました……!(先ほど話していた中でも、「のびのび」とか「ポツポツ」とか出てきますし)ちなみに子供の頃はどういったことが好きだったんですか?

    なむる 絵を描いているのが好きな子で、読書感想文も好きでした。書くのが楽しくて、無駄に1人で3本書いたり(笑)

    みなせ ええ〜!

    なむる 読書が好きで、自分が本を読んで受けた感想を世に出してみると、他の人と自分の考える感想が違うのが好きでした。自分の考えを時間をかけてまとめて世に出すのも好きでした。

    ホマレ そういう部分は、なむるさんの大学時代からも受け継がれている考え方ですね。

     

    日本語学で身についた忍耐力と探究心

    ホマレ 日本語学を学ぶ上で考え方など、身につけられたと思うスキルはありますか?

    なむる ええ〜たくさんありますが、一つの単語のレポートを書くときに辞書を10冊以上見比べたり、参考になりそうな本一冊を探しに国会図書館まで行くみたいなアナログな調べ物をしていたので忍耐力は身に付いたかもしれないです。

    ホマレ 10冊以上!…古い書物だとその図書館にしかないみたいな状況もありそうですよね!す、すごい忍耐力だ…!

    みなせ ひえ~~……(いい意味で引いてる)

    ホマレ (笑)そのとき身につけたスキルは今どういう場面で役に立っているなと感じますか?

    なむる おかげで調べ物が結構好きな性格になれたところがあるかもしれません。Webデザイナーになってからまず「え?!!Google先生でいいの?!!座ってて解決するの??!!」みたいなところから感動していたので…(笑)

    ホマレ Web業界だとインターネット上に有益な記事が多いので、検索して調べる機会が多そうですよね(笑)日本語学を学んだからこそ、現在のWebデザイナーの仕事をする上で必要な忍耐力や探究心が身についたのですね。

     

    「好き」が、強みになる

    ホマレ 自分の強みってどう見つければいいか悩んでいる方に向けて、メッセージをお願いします。

    なむる えええ私にも教えてほしい…!(笑)

    ホマレ そんな、そんなこと言わずに…!(笑)(譲り合い精神を発揮する2人)

    なむる 私も強みを見つけるのが苦手なのですが、強みって能力と、性格に分けられると思っていて。能力的な強みだと、自分が時間とか労力を割いてきたものは、他の人よりもそれに関しての経験を積んでいるはずなのでダイレクトに強みになるんじゃないかと思います。

    みなせ 時間と労力を割いたものがダイレクトに強みになるのはめちゃめちゃわかります!しかも他の強みと掛け合わせることで更にパワーが増すので、そういう意味でも労力を割いたモノがあるのは強いですよね。今回のなむるさんの例で言うと「デザイン×写真」、「デザイン×調べもの好き」とか。

    なむる あ、そんな感じです!一見関係がなさそうなことでも積み上げておけば、どこかで組み合わさるから無駄じゃないと思います…!性格的な強みだと、恋人・家族・友達・職場やアルバイト先など、年齢や立場が違う人からの自分への印象を聞いて、集計してみるといいと思います。「私って一言で言うとどんな感じの人ですか!?」って聞いたら、たぶん具体的なエピソードも聞けて、思い出話にも花が咲いちゃったりすると思うのでぜひ!(性格分析をダシに定期的に聞いちゃったりします。笑)

    ホマレ そうですね。能力的な強みなら、自分の行動に焦点を当てて振り返ってみる。性格的な強みであれば、周囲の自分の性格をよく知っている人に聞いちゃうのが良いかもしれませんね。

    自分で考えるだけではなく、周囲からの客観的な目線で定期的に振り返っていくのが大事なのですね。ありがとうございました。

     

    あとがき

    ホマレ 好きから始まって時間や労力を割いてきたものは、他の人より経験を積むことになり、いつしかそれが強みになる。「好き」を途中で諦めてしまっても、他の強みや「好き」と組み合わさるから無駄にはならない。経験から得た性格的な強みは、周囲に聞くことで見つかることがある。なむるさんの見つけた好きなことも、いろいろご自身で挑戦した上で残ったものだと聞いたとき、経験することでだんだんと「好き」の感度が磨かれていくのだと感じました。

    それぞれの強みを生かしながら進む、「RYOZEN Scratch Creations」をよろしくお願いします!

    次回は私、イカヅチホマレのお話をRYOZEN代表みなせさんにインタビューいただきました。現在行っている転職活動のお話や、デザイナーを目指したきっかけなどをインタビューしていただきました。お楽しみに〜!

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